Gerry Read(DJ Koze Remix)『It’s All Be Over』

EP

 DJコーツェ。[PAMPA]を取り仕切っているこの男はアクセル・ボーマンをはじめとしたフレッシュな才能をピックアップしながら、彼自身もレーベルのローテーションとして数々の素晴らしいディスコ・ハウストラックを提供しているプロデューサーだ。

みなさんご存知の通りグラディス・ナイトの「Neither One Of Us」をサンプリングした「Pick Up」はアンセムと化したが、なるほど、今回UKの若き才能ゲリー・リードのために提供した彼のリミックスもそれとちょうど同一の——クラシックなソウル・ミュージックを引用した上質なハウス・トラックに仕上がっている。

そもそも「It’s All Be Over」はソウル、ゴスペルのグループであったシュプリーム・ジュビリーズによるクラシック。こちらはアメリカの〈Light In The Attic〉から近年再発されたことで再び(というか自分はそれで知った)陽の目を浴びることとなったが、そのリイシューされたジャケットのアートワークからも察しの通り、夕立ちに聴きたくなるような甘くメロウなソウル・ミュージックだ。

 DJコーツェはこれをしっかりと料理し(一部では”やりすぎ”との意見も)反復がみせる音楽的な素晴らしさを見事に体現したトラックへと変貌させた。ピッチを上げ”It’s All Be Over”とワンフレーズを繰り返し続けながらDJユースにチューニングされた彼のビートプログラミングが細かな展開を演出する。引用元にあるレイドバックした感覚はすこし薄まったかもしれないが、この曲のもつ大切な暖かい部分はしっかりと残されている。

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