24hr Garage Girls『Guestmix For Redbull 』

Mix

 このミックス、すごく良い。24hr Garage GirlsはUKのブリストルをベースとする”女性のみ”のコレクティヴで、クラブ界隈じゃ珍しい女性集団ということもあり、”クラブシーンにおける男女格差の問題”から触れられることも多いのだが、自分はあえてそういった男女の諸問題から語るのはやめようと思う。理由はふたつあって、ひとつは単純にそういった問題への勉強不足ゆえの力量不足であること。そしてもうひとつは、このミックスがすごく良いから。聞いたとたん、思わず音を聴いてほしいと、その裏にある彼女たちの考えやメッセージではなく(決してそれを過小評価する意図はございません)音そのものを聴いてほしいと、そう言いたくなってしまうミックスなのだ。

ごく親しい友人の集まりから自然発生的にプレイするようになった彼女らは、UKGのもつセクシーさ、楽しさ、そして”私たちをまるで10代のように振舞わせてしまう”(インタビューでの実際の発言、素敵だ)ヴァイブスにやられたUKGの申し子たちだ。

紹介する<Redbull>に提供したミックスは、スターターにMJコールの大名曲「Sincere」のリミックスをスピンし、スピードガラージやベースミュージックを織り交ぜながら、90年〜00年代初期に隆盛を誇ったUKGサウンドにおけるプロパーの擁護者であることを、彼女らのワイルドなDJで存分に示してゆく。

しかし同時に、ミックスにおける要所の落とし所や緩急のつけかたは非常に現代的。ほんとうならばこんなことを言ってはいけないとわかっているけれど、アメリカのEDM的なセオリーに通じるものも感じる、いわゆる典型的な”上げて落とす”スタイルで、とくにミックスの山場なんかは”ドロップ”と形容してしまいたくなる。なによりその感覚は、終盤でのDJスネークによるEDMのアンセム「Get Low」のドロップを大胆に取り入れた「SHOW ME LOVE (SHOSH edit re-pitched)」がスピンされたことによって、ある程度の確信に変わった。

これは面白いなと自分は思った。EDMのメガスター、スクリレックスがダブステップのヴェテランたちに嫌悪されている歴史があるなか、なんとなくUKの土着的なダンスミュージックとEDMを結びつけるのはご法度な気がするが。おそらくそこに、狙いなんてものはこれっぽちもないのだろうし、彼女たちのもつヴァイブスが自然とそうさせたのだろう。もちろんそれはUKGの正統な歴史を踏襲しているという前提があるうえで成り立っていることだが。来るものを拒まないような、人によっては軽薄にも映るであろうスタイル、自分は純粋に興奮してしまった。

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